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虫歯についてのお話

虫歯の予防に大変重要なものに唾液の働きがあります。
食事をしたり甘いものを食べたりすると唾液が分泌されて食べ物を飲み込みやすい状態にしてくれます。 また酸性に傾いた口の中をすばやくもとの中性に近い状態に戻す作用もあります。この作用が虫歯ができるのを防いでいるのです。

虫歯はなぜできてしまうのでしょうか?
どうすれば虫歯ができないように予防できるのでしょうか?
それにはまず虫歯の原因を知る必要がありますね。
今回はそのお話からはじめましょう。

皆さんは不思議に思った事はないですか?

虫歯についてのお話

兄弟で同じ食生活なのに上の子は虫歯がほとんどないのに、下の子は虫歯ができやすい。
こんな話をよく耳にしませんか?
それには訳があるのです。
これから少しづつお話をしていきます。 右の図は虫歯のできる原因を表したものです。
虫歯のできる要素はまず歯の質、虫歯菌、砂糖の摂取の3つがあります。最近これに時間という要素も加わって4つの要因があります。それぞれについて説明していきます。

1.歯の質

歯の質とは生まれ持った歯の強さのことでそれは大部分がお母さんのお腹の中にいる時に決まってしまいます。 妊娠中の健康状態や栄養状態がお腹のお子さんの将来の歯の質に影響してきます。
では虫歯のできやすい子はもうどうしようもないのでしょうか?
いえそんな事はありません。もともと歯の質の弱いお子さんはフッ素を上手に使うことで歯質を強くする事ができます。

2.虫歯菌

虫歯は細菌による感染症と言われています。
これはミュータンス菌といわれる細菌が砂糖などの糖分をえさにして増殖し酸を出して歯を溶かしていきます。 もともとこの虫歯菌は生まれたばかりの赤ちゃんの口の中には存在していない事がわかっています。
ではこの細菌はどこからやってくるのでしょうか?
ちょっとショックな事かもしれませんが実は離乳食の時期からお母さんの口から赤ちゃんに母子感染しているのです。その時期はよく熱いスープをお母さんがふーふー冷まして熱さを確認してから赤ちゃんに飲ませたりしますよね。その時にお母さんの口腔内にたくさん虫歯があったりするとたくさんの虫歯菌が赤ちゃんの口に行ってしまう事になるんですね。

3. 砂糖

砂糖は虫歯菌の栄養源、つまりえさです。
できれば3~4歳ぐらいまではお子さんに砂糖の味を覚えさせないほうが賢明です。
おやつは子供にとって必要です。それはまだ体が小さいために3回の食事だけでは充分な栄養がとれないためそれを補うものです。おやつ=お菓子ではありません。 虫歯菌をできるだけ口腔内から減らすのは毎日の歯ブラシだということは皆さんご存知だと思います。最近の歯磨きペーストにはほとんどフッ素が配合されていますのでペーストを全く使わないより使ったほうが効果的といえます。 また虫歯のできやすいハイリスクのお子さんはフッ素の濃度の高いペーストが歯科医院には常備されてますので使用方法の説明を受けてから使う事をお勧めします。

唾液の力

唾液の働きについて少しお話します。

1. 食物を咀嚼している時に分泌され食塊として嚥下しやすくする。
2 .発音を滑らかにする
3. 消化酵素が含まれており消化を助け、胃の負担を軽減する。
4. 食事のあと酸性になった口の中をすばやく中性~弱アルカリ性にもどす能力がある
(干渉能、バッファー効果といいます)
5. 発ガン性物質を無毒化する力がある。
6. 歯の再石灰化をたすける。

主な働きは以上のようなものがあります。
1,2,3、は昔から言われていたことですが4,5、6は近年になってから、また特に5、6は最近の研究で明らかになりつつあります。

食事をすると口の中は酸性に傾き歯が解けやすい環境になります。しかし唾液の干渉能の働きで20~30分の間にもとの中性にもどり、さらにその間に解け出た歯のカルシウムを唾液の中に含まれるカルシウムが補います。 ですから最近では食事のあとすぐ歯磨きをするよりも少し待って歯磨きした方が虫歯の抑制効果が高いとも言われています。 またある研究で唾液の中にがん細胞を入れておくと活性がなくなったり、死滅することがわかってきたり、また発ガン性の物質が無毒化される事がわかっています。

ですからよく噛んで唾液をたくさん出して食事をすることは歯の健康だけではなくがん予防にも一役かっていることになります。

余談ですが赤ちゃんがヨダレをたくさん出すのは、まだ抵抗力の弱い赤ちゃんが口から細菌や毒素が体に進入するのを唾液の力で防御しているとも言えるのです。

フッ素とキシリトールについて

皆さんはフッ素とキシリトールについてどのくらいご存知でしょうか?
フッ素といえば虫歯予防のために子供が歯に塗ってもらうもの、キシリトールといえば最近コマーシャルでよくいわれている虫歯にならないガムの甘味料といったところでしょうか?

フッ素の虫歯抑制機序は、歯を単にコーティングするのではなく歯の中に浸透して歯の質を変えて虫歯を抑制します。またフッ素は車のフッ素コートやフライパンのテフロン加工のように外からの汚れを跳ね除ける働きもあって、歯に汚れがこびりつくのを防ぐ働きもあります。ですからなにも子供だけの薬ではなく、最近では歯周病予防にクリーニング後に大人の方にもフッ素塗布は日常よく行います。またフッ素は虫歯の表面から再石灰化(一度歯から解け出たカルシウムが再び歯に戻ってくる事)を促して進行を抑制します。

一方キシリトールはというと甘い甘味料ですが、砂糖と違い虫歯菌(ミュータンス菌)の餌にならず、その繁殖を抑制します。またフッ素とは作用がちがい虫歯の底面から再石灰化を促して進行を抑制する性質があります。

ですから結論から言いますと、3ヶ月に1回歯科医院でクリーニングとフッ素塗布をしてもらい、家庭では食後に適量のキシリトールガムを噛むかトローチをなめる事によってかなり虫歯、歯周病の予防になるとかんがえます。

よろしければ是非お試しを! ただしキシリトールは採りすぎるとお腹がゆるくなることがあるので適量をお守りください!

PS 最近の歯磨きペーストはほとんどの製品でフッ素が配合されています。
小さいお子さんでもうがいができる子であれば歯磨きペーストはむしろ使ったほうが虫歯予防の観点から効果的と考えます。

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