
歯周病は歯槽膿漏とも呼ばれ、日本人の歯を失う最大の原因となっています。
この疾患は生活習慣病とも言われています。個人の生活習慣(喫煙、嗜好、歯ブラシの習慣)が歯周病の進行に影響する事がわかっているからです。
下のレントゲン写真をご覧下さい。左が正常な写真、右が重度の歯周病の写真です。
おわかりのように歯周病は歯を支えている骨が炎症により溶けてなくなり、歯がぐらぐらになり最後には自然に抜けてしまう病気です。
歯周病の原因はプラーク(歯垢)と呼ばれるバクテリアが原因で発症します。
そのプラークを顕微鏡でみるとさまざまなバクテリアがうごめいて見えます。
左の写真の歯垢の中だけで数十億のバクテリアが存在する事が解っています。

全身疾患と歯周病の関連は昔から示唆されてきましたが、近年その関連が科学的に証明されてきました。
専門的にいうとわかりにくいのですが、簡単に言うと歯周病をきちんと治療することによって、糖尿病の検査値が著しく改善することが医学的に証明されています。
糖尿病とは食事の後血糖値が上がるとすい臓からインシュリンというホルモンが分泌され血中の糖を代謝し正常値に戻す働きがありますが、糖尿病になるとそのインシュリンが働かなくなり血糖があがり、いろんな合併症を引き起こす生活習慣病です。
それが歯周病とどう関連しているのかというと歯周病を引き起こすといわれているある細菌がインシュリンの代謝を妨害していることがわかってきました。
そこでアメリカの研究者の研究の結果、 歯周病の治療をすることによって糖尿病の患者さんの検査値の著しい改善がみられることが医学的に証明されたのです。

これはどうゆうことかと言うと、ある心筋梗塞で死亡した患者さんの解剖の結果
心臓の細胞の中から歯周病の原因になる細菌が検出されたのがきっかけで研究がすすめられました。
その結果やはりアメリカで歯周病の患者さんはそうでない人より心筋梗塞に罹患する確立が優位に高いことが立証されました。
つまり間接的ではありますが、歯周病を治療、予防することで糖尿や心筋梗塞、狭心症といった生命にかかわる疾患の予防にもなるという事が今の世界的なスタンダードになりつつあります。